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その時期に一番おいしい旬の野菜を旬の場所から。
北の台所札幌青果物卸売市場や、鮮度や質も良い野菜があると聞けば生産者から直接仕入をすることもあります。
それは、八百屋から創業した長年の経験からできること。目利きに妥協はありません。
北海道に伝わる漬物は、寒さ厳しい環境のおかげで低塩・低温で長期の漬け込みができます。
当社では、その特性を生かしながら麹の発酵力でゆっくり旨味が増す漬け込みをします。下漬から十分に乳酸発酵させた後に本漬を行い、麹菌を穏やかに眠らせるために漬け替えをする独自製法です。
お客様のお手元に届く頃、封を開け空気をまとった時に一番美味しい状態になるように、樽から出す時には、菌を起き上がらせるように時間の経過を逆算して出荷をします。美味しい漬物をお届けするために、私達は常に状態を確かめながら「美味しい菌」と対話をしています。
その時、その時期の空気や温度を肌で感じ、素材の状態を一つ一つ手で確かめながら重石をかけ、発酵が始まった『プクッ』という声を聞き逃さずに、漬け上がりの香りを五感で確認する。田中青果の漬物は、熟練の技が詰まった手仕事にこだわります。
口の中に広がる懐かしい味わいが、郷土の風や海や山、家族団らんで囲んだ食卓の風景が思い出される。そんな第六感までにも響く漬物を作り続けたい。当社の理念『心象風情極めるが如し』がここにあります。
